地方配属総合職の家計簿

総合職の収支

鉄道会社の給料は、総合職といえども決して高くなくまったり高給というのは幻想であるが、福利厚生は比較的充実している、ということはこれまでも書いてきた。

今回は、私やその周りの人の給与明細や家計簿をもとに、具体的な月の収支のイメージを紹介したいと思う。JR各社の採用HPには初任給が書かれているが、その会社の中で最も手当が高い数値となっているので、あまり参考にはならない。そのため、地方配属になった場合のリアルな数値を今回は紹介しよう。

一応、以下のように前提はおいてあるので、会社の違いや個別の事情を考える場合、適当に足したり引いたりしてみるとよいだろう。

  • 基本給20万円(JR東日本をイメージ、大卒総合職3年目、院卒総合職1年目くらい)
  • 地方配属(都市手当4%)
  • 残業15~20時間程度(ちょっと忙しいくらい)
  • 独身・寮住まい
  • 財形貯蓄や社員持株会など会社関係の制度の利用はなし
  • 保険は健康保険・雇用保険・年金等、国の制度のみ。生命保険等の民間への加入はなし
  • 車もなし

特定を避けるため数字はある程度丸めているが、一般的な大卒で地方配属になった総合職の月収支としては、大きくは間違っていないと思う。JR東海はこれに収入がプラス2~3万くらい、JR西日本はちょいマイナスくらい、JR北海道・JR四国・JR九州はマイナス1万円くらいを想定してもらえば大体あっているのではないだろうか。

会社の寮に住んでいる場合、住宅費(寮費と光熱費含む共益費)は給料から天引きされるので、大体手取りは15万~16万円となる。

朝晩の食事は寮の食堂で済ませており、大体朝300円、夜500円くらいで食べることができた。また昼も職場の仕出し弁当やスーパーの安売り弁当を食べており、大体500円もかからなかったため、食費は3万円と外食中心にしてはかなり抑えられている

雑費には衣服や消耗品が含まれているが、これも業務スーパーやユニクロなどで結構安めのものをひたすら買っていた。あとは細かい交通費とかもここに含んでいる。

娯楽には、同期などとの飲み会、レジャーや書籍、DVDレンタルやカフェ等すべて含んでいるが、まあ割と抑えていた方かもしれない。飲みに行くときもクーポンを使ったり、なるべく安い店を探したり等、かなり気を使っていたと思う。職場関係の飲み会はそういった裁量が効かないので、何ともできなかったが。。。

これで大体月4~5万円くらいは残っていたので、貯金と投資に回していた。ネット証券で口座を開いて、安い株を買ったり、投資信託を買ってみたりしていた。

このように、無駄遣いを避けるように気を付けていれば、意外と金は貯まると思う。

コンビニには行かなかったし、服や靴もブランド品は全く買わなかった。交通費も社員用のパスがあるため、事業エリア内なら半額以下で旅行に行けるし、系列のホテルに泊まれば割引も受けられる。行先は限られるし、型にはまった生活にはなるが、それでも良ければ悪くはない生活だろう。

ただ、ものすごく金が溜まるわけではないので、好きなように趣味に使ったり、結婚式が重なったりすると、たちまち生活は苦しくなる。また、早く結婚して子供が生まれたり、車や家を買ったりするとさらに生活は厳しくなるはずだ。

なんとなく生活は想像できただろうか。これから鉄道会社に入社する人、今若手の社員の人の参考になると嬉しい。